VOICE 2020の小児慢性制度の情報に関する訂正

「VOICE 2020」での小児慢性特定疾病医療費助成制度の情報に関する訂正

一部の読者様から、小児慢性特定疾病の記事の中で、DIPGは重症認定に該当する旨の記述(第一章 18ページ)があるが、本当かというご指摘がありました。
編集部としまして、国立成育医療研究センターの寺島医師に確認しましたところ、認定区分に関しては、下記のような認識が正しいとの回答を得ましたので、訂正致します。
誤った記述により、読者の皆様に大変ご迷惑をおかけした事をお詫び致します。

 

小児慢性特定疾病制度の重症度判定は、疾患が生命にかかわるかや予後不良かとは直接関係がない条件になっています。
疾患群によって当然条件が変わりますが、悪性腫瘍の場合は再発か転移かという条件のみです。
再発や転移した腫瘍の場合、そうでない場合に比べて、入院期間が延長したり家庭の負担がおおきくなるだろうという一般的な常識に基づいて制度が設定されています。
したがって、初発のDIPGの方が重症認定されないのは、誤判定ではなく正しく判定された結果ということになります。小児慢性の重症判定基準には症状の条件は一切ありません。症状が重要になるのは、障害者手帳の認定です。
小児慢性を提出した時点で、再発・再燃していた場合には、重症判定の条件を満たします。
また、脊髄や大脳にMRIで転移と解釈できる異常があれば、もしかしたら重症判定を認める医師もいるかもしれません。
そして自治体は担当がしっかりと診断書を吟味することも知っておいたほうが良いでしょう。
条件を満たしていないのに医師が重症認定にチェックを入れても、市町村の担当から問い合わせが来て、重症認定取り消されることもあります。
 
成育では、転移がないDIPG初発の患者さんの小児慢性の意見書は私が書くことが多いですが、重症認定はしていません。
再発・再燃した2年目の更新の時などに重症認定することはあります。
 
種類が多い悪性新生物を一律に重症認定するための雑な条件設定ですが、これは国の公費制度であり、医師の裁量で重症認定はできません。
そこを施設の医師やソーシャルワーカーが事前に説明していないと、「なぜ生存率がこんなに低い病気なのに重症でないのか?」ということになってしまいます。
 
VOICE2020の18ページの記載は誤認に基づいていますので、修正が必要かと思います。
監修者としてそれを見落としていたこと、申し訳ありませんでした。(※)
 
国立成育医療研究センター
脳神経腫瘍科
寺島慶太
※支援制度に関するページは、編集部の責任で構成されたものです。改めてお詫びします。

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