障害者手帳の申請について今後の対応
公的支援制度(身体障害者手帳)の申請についての今後の対応について
◎上のリンクにあります通り、今回のアンケートの結果により、公的支援制度に関して、皆様が抱いている多くの問題点が分かりましたが、その中で、当会としては、まず、なかなか医師が申請書類を書いてくれないという問題をどうにかしたいと思いました。それはまさに、2017年に厚生労働省から各地方自治体の障害福祉課に通達された「通知書」で触れられている事でもあります。
◎この「通知書」に関しては、以前から会としては申請窓口への提出を皆様に提案しておりましたが、アンケートの結果、申請時や審査の段階での問題はあまり感じられない事から、むしろ、迅速な認定のために、申請の前の書類作成時の段階で、この「通知書」を活用すべきではないかという考えに至りました。
◎今回のアンケートでは、この「通知書」対して「何のための文書か分からない」という疑問もたくさんいただいていますが、この文書は、小児脳幹部グリオーマの障害認定に関して、判断の難しい条件のひとつとなってる「永続する障害」(症状固定)に関する解釈を国が示したものです。その要旨は、急速に症状が悪化していくDIPGのような疾患は (たとえ一時的に回復しても) 治癒は難しい事から「永続する障害」と解釈できるので、認定して良いとするものです。しかし、希少疾患という事もあり、医療者側にこの通知に対する正しい理解がされていないという事がアンケート結果からも伺えました。
◎要するに、DIPG患者の障害認定の迅速化には、病院の主治医や申請書類を書く指定医の解釈がひとつの壁となり、時間がかかってしまっていることが分かってきました。そこで、当会としては、応急措置的ではありますが、対抗策として、小児脳幹部グリオーマシンポジウム開催実行委員会の名義で、「障害者手帳申請に関する要望書」を作成してみました。
◎国立成育医療研究センターの寺島慶太医師と、大阪市立総合医療センターの原純一医師に、内容確認の上、この「要望書」への連名協力をいただいており、それなりの説得力のあるものになっております。
◎これは厚労省からの「通知書」を見ても、DIPG患者にとって早期の申請の重要さへの理解が及ばない医師に対して、その「通知書」が通達された意味を解説したものです。
◎よって、障害者手帳の申請依頼の際には、従来の「通知書」3枚と、この「要望書」1枚を病院側(主治医・指定医)にお見せいただければ、これまでより申請書類作成の迅速化につながるのではないかと考えました。
◎初期診断直後や初期治療の初期段階の失調症状がある段階で、この書類を利用し、申請を医師に申し出てください。そうすると丁度よいタイミングで手帳取得となる可能性があります。この対応でしばらく様子を見ていただき、例えば、かえって医師の気分を害して、何か言われたなどの問題があった場合は、すぐにご意見をお寄せいただきたいと思います。
◎各書類のPDFは下記になります。この4枚の書類を印刷の上、病院(主治医・指定医)にご提出ください。(できましたら念のため役所の申請窓口への提出もしてみてください)
◎ただし、医師に書類作成をできるだけ促したいという主旨のため「要望書」には闘病中の皆様にとって、とても厳しい内容が記載されています事をご了承ください。また、このような早期申請の依頼は、ほとんどの医師にとって、前例のない初めての事になるため、ある程度、ご家族側からの「説得」が伴うかもしれません。また、小児慢性制度と同時期の申請には大変煩雑な作業を伴います。精神的、物理的に重荷と感じたら、無理をせず、次の申請の機会を待ってください。
◉「身体障害認定における「永続する」障害の解釈について」と Q&Aについて 計3枚
◉ 小児脳幹部グリオーマ(DIPG)の患者の障害者手帳の申請に関しての要望書 1枚
◎「小児脳幹部グリオーマシンポジウム開催実行委員会」ホームページはこちらです。
病院で、その団体は何なのかと言われたら、ホームページを見てもらってください。
◉国立成育医療センター 寺島慶太医師からの注意点
◎早期申請は、あまり前例がないため、病院の考えによっては、次のような注意が必要となるかもしれません。
◎診断早期の申請は症状が改善した場合に等級変更が必要になることがあるかもしれません。
手帳を交付された時の身体の状態が、診断書記載時の等級と違っていると、等級変更のためにまた診断書記載からやり直しになることがあるかもしれません。
◎障害の程度が軽いと最初からリクライニング型の車いすの作成が認められないケースなどもあるようです。その場合、最初はレンタルで状態に合わせて、車いすを乗り換えていくようなやり方もあります。入浴サービスなども、年齢や条件によって使えないこともあるようで、そのあたりはソーシャルワーカー等にご相談いただくこともあるかもしれません。
◎下記の自治体の支援制度等を上手く組み合わせて活用していく方法も考えられます。
※資料
◉御牧由子氏 (静岡がんセンター ソーシャルワーカー) よりアンケートに関するコメントをいただきました。
◎上の御牧氏のご意見の中の「若年がん患者在宅療養生活支援事業」は、各自治体が独自に行っているものですが、小児慢性制度の認定者は対象外となっているサービスが多いようです。小児慢性制度の年齢を過ぎたがんサバイバーのための制度という側面があるようですが、小児慢性資格取得者でも、訪問介護や訪問入浴への支援はある様です。アンケートの中の回答にも、自治体の制度を利用された方のご意見がありました。自治体によって支援内容にバラつきはある様ですが、身障者手帳が間に合わなかった方は、居住地の自治体に問い合わせてみるのも良いかもしれません。
◎今回のアンケート調査は、「申請がスムーズに行かない」という会員の皆様のご意見から出発しましたが、その他の問題として、闘病中の申請自体、書類を集めたり、役所まで申請に行かなければならないなど、相当の手間暇がかかる事自体が、ご家族の負担となっています。また、日常生活用具給付の手続きに時間がかかる、条件が厳しいなど制度の使い勝手が悪かったり、所得制限のご家庭では国の公的制度が使えない事、認定されるまでかなりの自己負担になっている実態、制度を利用したい時に、認定が間に合わないなど、申請から認定の迅速化の問題をはじめとして、制度の運用面でも、皆様よりかなり多岐にわたる問題点が指摘されていました。今後、これらの問題も考えていかなければならないと思っています。
以上となります。
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