国立がん研究センターの「PARTNER試験」でOP-10募集開始

2025年5月1日 22時47分47秒 (Thu)

昨年、米国の製薬企業による画期的な神経膠腫治療薬「ONC201」の国際共同治験フェーズ3から、日本のDIPG(びまん性橋神経膠腫)患者が除外されました。それを受け、ご家族や関係者が団結し、「何とかこの薬を使用できないか」との強い思いから、米国ですでに実施されている「人道的拡大治験(Expanded Access)」の日本での実現を模索し、2023年10月より闘病中のご家族と共に取り組んでまいりました。

しかし、DIPGの平均余命はわずか1年。日本の制度では、この短期間で新たな臨床試験を立ち上げることは極めて困難です。行き詰まりかけたそのとき、手を差し伸べてくださったのが国立がんセンターでした。

同センターでは「PARTNER試験」という患者申出療養の枠組みを用いた薬剤試験が進行しており、ONC201もその対象に加えられる可能性が示されました。治験薬の提供さえあれば、最短2ヶ月での開始も可能という希望が見えてきたのです。

とはいえ、米国の製薬企業はこれまで、日本独自の研究を容易には認めてこなかった実情もあります。「果たして許可が下りるのか?」という不安の中、他の選択肢がない私たちは、前へ進むしかありませんでした。

それからの半年は、まるで3年にも感じられるほどの長い道のりでした。そして残念ながら、その間に多くの子どもたちがこの試験の開始を前に旅立ってしまいました。この事実を、私たちは決して忘れてはなりません。

それでも、数々の困難を乗り越え、ついにこの試験は実現に至りました。この間、声を上げ続けた患者ご家族の皆様、そしてその声に応えて尽力してくださった国立がんセンター関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。

ONC201は、決して「万能薬」ではありません。効果には限りがあり、さらなる研究が必要です。しかし、これまで治療法がほとんど存在しなかったDIPGに対し、希望を与える新たな一歩であることは間違いありません。米国では早ければ今年8月の早期承認が申請されており、日本でもそれを受けて迅速な薬事承認が期待されています。

DIPGという病に対し、「治療法が何もない不治の病」という絶望のトンネルから、ようやく一筋の光を見出すことができました。

今後もこの動きを見守り、ONC201を超える新たな治療薬の開発と研究が日本でも加速されることを願いながら、自分にできることを考え、行動していきたいと思います。

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