神門えみこ氏講演会「DIPGと宣告されて」開催

2023年2月13日 23時55分09秒 (Mon)

2月4日(土)国際対がんデーに、オンライン講演会「DIPGと宣告されて」を、小児脳幹部グリオーマシンポジウム開催実行委員会の主催で開催しました。

40名近くの方に視聴参加していただきました。闘病中の方、遺族の方、一般の方、医療関係者と、参加者は多岐に渡りました。ありがとうございました。
講師は、これまでオンライン講演会の司会を引き受けていただいたフリーアナウンサー神門えみ子氏にお願いしました。神門氏は、最愛の長女心菜さんとの闘病経験をSNSで熱心に発信し続けているインフルエンサーです。

2月4日という日は心菜さんの誕生日ということで、思い入れもひとしおな日程だったと思いますが、気丈に・・・というか、アナウンサーとしてプロフェッショナルに理路整然とお話しいただきました。講演のアーカイヴ動画は、トップページからご覧になれます。

個人的に印象に残ったのは、一つ一つの決断が、出会った医療者との関係で揺れ動いていく様子です。病気の発見から治療、終末期まで、親は時々の医療者の言葉に動かされ、時には振り回され、落ち込み、希望を感じ、怒りも感じ、ギリギリの決断をしていきます。特に生命に関わる病気の場合、それらを受け止める側も一杯一杯の中で、それが行われていきます。神門さんの場合、最終的には、素晴らしい医療者、医療チームとの出会いによって、その闘病経験は、悲しくも納得できるものとして心に刻まれているようです。しかし実際は、その逆の経験を引きずっている親御さんも多く、その場合は、なかなか立ち直れないといった結果となりがちです。これは、言ってみれば二重の悲劇であるということ。今回の講演では、特に神門さんはそのことをテーマの中心に置かれており、特に時間を割いて語られた、それら医療者との関係性は、当日視聴に参加された多くの医療関係者の皆様の心にも響いたと思います。img_20230213-155543.jpg

また、闘病中の皆様へ向けての最終的なメッセージ「いま、この時だけが真実である」という言葉。これもとても、あらゆる意味合いにおいてとても重いのですが、しかし、経験者の一人としても、やはりそう考えることしかこの病気に対峙することはできないし、目の前の我が子とちゃんと向き合うことができないのではないかと思います。

 

SNSで有名となったエレベーターでパパを待つ心菜さんのお話もありました。幼い小さな心に抱いていた思い、抱きついて大泣きする心菜さんの姿に、パパと娘の心の共感と繋がりに気付くえみ子ママ。そういった細かい感受性こそが、この家族が闘病を乗り切る時の力となっていったのでしょう。

とても悲しい病気と我が子の運命・・・その、どう考えても理不尽極まりない事態に直面せざるを得なかった一つの家族が、物事をどういう風な角度から見つめ直して、そこに何らかの・・小さな希望を見出していくか・・これは、皆様それぞれ違うと思いますが、闘病中には誰もが経験していくことかと思います。

 

​​​​​​一時間にわたる講演でしたが、テーマ的にもどうやっても悲しい話に帰着せざるを得ないところを、神門さんは、今後の支援団体の設立などの目標を語ることにより、微かな希望へと反転させようとします。神門さんの胸に渦巻いた様々な思いは、単に個人の内面にとどまることなく、外に外にとこれからも発信し続けられ、人々の思いの中に共有されていくことでしょう。そして、その事こそが、心菜さんの「生命」を永遠にすることに他なりません。

 

様々に示唆に富む素晴らしい講演だったと思います。神門さん、ありがとうございました。

また、今回、司会をお引き受けいただいた、同じくこの病気の経験家族であり、その経験を生かすべく茨城で支援活動を行っている、照井美穂さんにも心より感謝申し上げます。

 


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